老舗の味支えるガスオーブン/コロンバン埼玉工場(埼玉県加須市)鷲宮ガス 【4面】
コロンバン(小澤俊文社長)は、1924年創業の洋菓子の老舗だ。創業当時から、洋菓子では唯一の宮内庁御用達として現在に至っている。
今年6月に稼働を開始した埼玉工場には、GHP、ボイラー、オーブン等のガス機器が導入された。天然ガスは鷲宮ガス(三浦宏太郎社長)が供給している。
コロンバンの創業者・門倉國輝は1921年、菓子づくりを学ぶためフランスに渡り、パリの有名菓子店「コロンバン」で修業した。その実力が認められ、日本でコロンバンの名称を使う許可を得て帰国。日本初の本格的なフランス菓子店を東京で創業した。
それ以来コロンバンは、数多くのパティシエを輩出するなど日本の洋菓子界をリードしてきた。代表的な洋生菓子として親しまれているショートケーキは、門倉國輝が考案したものだ。
同社には従来、焼き菓子を製造する総和工場(茨城県古河市)と、生菓子を製造する東京工場(埼玉県川口市)という2つの工場があった。埼玉工場は、これを1カ所に集約して生産性向上を図るとともに、最新鋭の品質管理システムを導入することでさらなる製品の安全・安心を実現しようと建設された。