小型感震器を開発、SI値で高精度制御実現/大阪ガス 【5面】
大阪ガスはこのほど、2種類のセンサーを内蔵した小型感震器を開発した。従来の大型制御盤を不要とした小型・低コストの感震器で、地震発生時に警報の発報、ガスの供給遮断、設備停止などが可能。2014年1月に販売を開始する予定だ。
新型感震器は、従来の機械式加速度(瞬間的な力の大きさ)センサーに加え、MEMS(微小電気機械システム)加速度センサーを搭載。2つのセンサーを組み合わせることで、建物被害との相関が高い指標とされるSI値による高精度な制御を実現し、人がぶつかるなどの衝撃による誤作動を抑制する。これら2つのセンサーを一体化した小型の感震器は世界初。
従来の監視・制御システムの中から、感震機能に絞り込み、商品化した。従来の制御盤による感震システムと比べ、体積を500分の1、コストは5分の1にできた。
地震発生後に、地震の規模、設備停止信号の発生時刻などのデータを有線・無線の各種通信で収集できる。
従来の地震発生時の加速度の記録時間は120秒で十分とされていたが、新型感震器は遮断信号発生の30秒前から記録を開始し、東日本大震災クラスの300秒間のデータを保存できる。