「業界再編の旗頭に」レモンガスとニチガスが提携 【6面】
LPガス販売のアクアクララレモンガスホールディングス(ALHD、赤津裕次郎社長、東京都港区、顧客数約30万件)と日本ガス(ニチガス、和田眞治社長、同中央区、約105万件)が事業統合を視野に入れた業務提携に踏み切る。ALHDが16日、都内で開いた「新春の会」席上で両社トップが発表した。エネルギー自由化による競争激化をにらみ、「LPガス業界再編の旗頭になる」ことを狙う。
自由化にらみ統合も視野
両社グループは宅配水アクアクララの販売事業で提携することにより事業規模のメリットを追求する。またガス事業でも連携し、ニチガスの展開する無人監視の高効率LPガス物流システムやクラウドとモバイルデバイスを連携させた業務システムの活用による配送コスト低減や、顧客の料金低廉化ニーズに応える体制構築を検討する。
ALHD赤津一二会長は「LPガス事業者は自ら価格破壊すべきだ。高値安定の料金にあぐらをかいていれば次代に生き残ることは難しい。数年後に到来する自由化時代にLPガス店が生き残るためには都市ガス並みの料金で売ることを考えるべきだ。私は今後2年間で電力、都市ガス、LPガスこれらすべてのエネルギーが業界再編の渦に巻き込まれると考える」と危機感を表し、「5~10年後の勝ち残りを目指すために新しい料金体系を作る必要がある。ニチガスと提携し共同戦線を張ることでLPガス業界再編の旗頭になる」と決意を語った。