原賠制度見直し開始 「国の責任強化」求める声 【4面】
政府は21日、原子力損害賠償制度の見直しに向け、本格的な検討に着手した。原子力委員会の下に設置した原子力損害賠償制度専門部会(部会長=濱田純一・前東京大学総長)の初会合を開いた。委員からは国の責任強化を求める声が相次いだ。
原賠制度は原子力関連施設が事故を起こした際の被害者への損害賠償の仕組みを規定したもの。福島第一原発事故後、制度の抜本的見直しの必要性が指摘されていた。現行制度は事業者が無限の賠償責任を負うなどの特徴がある。国は必要に応じて事業者に対し援助を講じることが定められているが、その責任は曖昧だ。