「地域に風を―有力都市ガストップに聞く(1)」中部ガス 神野吾郎社長 ベースは地域の発展 【1面】
価値観共有し魅力高める
電力、ガスの小売り全面自由化が間近に迫り、エネルギー業界は大きな変革期に入りつつある。この時代をどう生き抜いていくか。有力都市ガス事業者トップに連続インタビューする。
―地域経済の状況とガス事業の現況から。
当社のコアエリアである愛知県東三河と静岡県遠州は自動車やオートバイなど輸送機器産業の集積地だが、近年はグローバル化が進み、国内の拠点の位置付けが生産から技術開発などに移りつつある。そのため、「経済状況が好転したから工場の稼働率が上がり、ガス販売量が増える」というような単純な構図ではなくなっている。一言でいうのは難しいが、当社の業績については、販売量はほぼ横ばい、お客さま件数は若干伸びているという状況だ。