分散型が再開発の主役に/新さっぽろにスマエネ、VPPで再エネと連携 虎ノ門で電力・熱融通、電力系初のコジェネ案件 【1面】
台風・地震による大規模停電が相次ぎ、分散型電源の強じん性が注目される中、天然ガスコジェネを核とする分散型エネルギーシステムが都市再開発の主役になりつつある。北海道ガスが新さっぽろ駅周辺で行うスマートエネルギー事業では、仮想発電所(VPP)技術によってエリア外の再生可能エネルギーとも連携させ、出力変動を吸収することで再エネの導入拡大にも貢献する。東京・虎ノ門一丁目地区では、東京電力エナジーパートナー(東電EP)が森ビルと組んだ再開発事業で大型コジェネが稼働した。電力系の熱供給事業でコジェネが採用されたのは初めてだ。
●新さっぽろにスマエネ、VPPで再エネと連携
北海道ガスは21日、地下鉄新さっぽろ駅周辺再開発プロジェクトにおける同社のスマートエネルギー事業の概要を発表した。人工知能(AI)を用いた高度な需要予測でエネルギーセンターの最適運転を実現。省エネ行動を促すデマンドレスポンス(DR)、街区外の再エネやマイホーム発電等も用いたVPPなどにより、低炭素で強じんな街をつくる。