LNG3年ぶりの高値、原油上昇受け高止まりも、背景に中国の調達と季節需要 【1面】
LNGスポット価格がこの半年間で2倍を超える値上がりとなっている。背景には中国の積極的な調達や季節需要の高まりなどが指摘されている。また、原油価格が2015年以降の節目となる価格帯を突破してきたことも、売買参加者を強気にさせている。LNGスポット市場ではまもなく季節需要が一巡するが、原油相場はなお強含む展開が予想され、当面、下値は限定的との見方が広がっている。
極東アジアに到着するスポットLNG価格は18日、百万BTU(英国熱量単位)当たり11・88㌦(アーガススポットLNG価格指標ANEA)に上昇した。5㌦前後で推移していた昨年6月頃から半年間で2倍以上に値上がりした。2014年11月以来、3年ぶりの高値水準となる。
スポット価格は季節需要に応じて動く傾向があり、昨年、一昨年もこの時期には10㌦前後まで急騰し、春には反落する動きを見せた。この冬は寒さが厳しく季節需要が高まっているほか、中国のスポット調達が需給を引き締めている。中国は大気汚染対策の一環として石炭から天然ガスへの燃料転換を推進。